トシノサ恋 〜永久に…君に〜 番外編
この男は、俺を見て大人しくしているつもりだろうが俺にはさっきからこの男からの敵意がはっきりと感じる。
だったら、こちらも容赦はしない。

「じゃあ、聞いてあげな……。」

ポン…

そう言って紗和の頭を軽く撫でた。俺達がどういう関係なのか、バカでもわかるように…。
そうだよ…お前の気持ちは届かないよ。無駄なんだよと、思わせようとした。

俺は、ソファに座って
スマホを見始めた。
その男は、そんな俺を黙ってじっと見てきた。
重苦しい沈黙が続いていく…。

それに気づいたのか、紗和が慌てたように話しかける。

「あ、新井くん……もう遅いから…

話なら、学校でまた聞くから…

今日は、帰りなさい…。」

「……先生…」

「……何?」

「……先生は…」

「……この人は、私の婚約者です。」

彼女は、ハッキリと言った。
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