トシノサ恋 〜永久に…君に〜 番外編
ガラッ!!
気がつくと、夢中で廊下を走り出していた。

「あれ、新井先生どうしたんすか?」

途中で、クラスの生徒に出くわした。
「あ、あれだ、あいつ…沢村は?知ってるか?!」

「沢村なら、さっき校庭を横切って帰ってたような…あれ?先生っっ!?」

「廊下を走るなって、いつもあんなに言ってるのに(笑)なんだ?あれ…」

そんな声も聞こえないほど、久しぶりに猛ダッシュした。
ハァハァ…
こんなに走ったの、紗和を追いかけて駅まで走った時以来だ…っ。
あの日の紗和の顔…
困った表情…でも、優しくて…
絶対に離したくない…そう思ったんだ。
校庭の裏門を飛び出ると、沢村の後ろ姿が見えた。

「…沢村っっっっ!」

ありったけの声で叫んだ。
その瞬間…
彼女は、振り返り…立ち止まって俺を見つめていた。

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