トシノサ恋 〜永久に…君に〜 番外編
背後に立つ男性が紗和の顔を笑顔で覗き込んだ。

「え?」

紗和がその男性と目が合った瞬間…

「あ、光くんっ。」

その顔がパアと輝いた。

ああ前言撤回…紗和も彼にメロメロなんだ…
だからかぁ…あんな不思議そうな表情したのか…
そりぁ…あんな顔面で微笑まれたら…ねぇ

そうかぁ、二人はずっと同じ気持ちなんだ。

そう思ったら、やっぱりあの日、彼に紗和の居場所を教えてよかったんだと確信した。

相変わらずイケメンの彼に軽く会釈をした。

「お久しぶり…なんか二人を見て安心した。」

そう言ってそそくさと私は席を立つ。

「…日向子?」

紗和が私を見つめる。

「また、会おうね。」

私は帰るよって雰囲気を出しながら身支度をした。
その様子を察した紗和もバッグを手に持ち、ゆっくりと立ち上がる。

「うん、赤ちゃんに会いに来て。」

そう言って笑う紗和。

「うん、必ず行くよ。」
< 7 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop