あわよくば、このまま
ななななんですか!?
気づけばチョークを持ったままぼーっとしていたらしく、肩にぽんと置かれた手に驚いてしまった。
「大丈夫か?」
振り向けばそこには心配する藤の姿。
やや眉をひそめて目を丸くするそんな顔もやっぱりかっこいい……ってだからそうじゃないでしょ! 私のバカ!!
「だ、大丈夫!」
というかいきなりどうしたんだろう。
一応全部書き終わったけど、なにか足りないところでもあったのかな?
「そか。なら戻ろうぜ」
「えっ?」
あれ、今から種目決めるんじゃなかったっけ?
戸惑う私に藤がきょとんとする。
え、なに!?
私もしかしてなにか聞き逃してた!?
そういえばさっきから皆わちゃわちゃと騒がしくなってるような?