恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
深い森、さびれた場所だ・・・
幽霊でも出そうだな・・
アルは思った。

小さな村を抜けて、
小高い丘に建っている古い館が見えて来た。

「ブランシュールの館だ。
ここを統治しているブランシュール家のお姫様がいる」

管理官はそういい、かばんから
書類の束を取り出した。

「お前は人質だから、
ここの姫君が、お前を管理する事になる。」

「俺は何をすればいい?
仕事は?」
管理官は、首を横に振った。

「姫君が決めるのだろう?
俺は知らんよ」

「ふん」
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