恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)

アルの頭は別の課題解決に向かっていた。
どう、売り込むか・・
「高級品のイメージで・・
ブランシュール家と王室御用達
かな」
テレーサが怪訝(けげん)な顔をした。

「その王室とは・・」
「別に、俺が作っているのだから
問題ないでしょう」
アルが即答した。
肩書も時には役にたつ。

「ああ、そうですね・・」
姫君は取りあえず納得をしたようにうなずいた。

辺境の貧乏なブランシュール家が、王室の人間を使用人として
使っているのはおかしな構図だが。

しかし、
まずは金儲けが最優先だ。
ターゲットは中流から上流家庭。

銘柄やブランドにこだわる女主人のほうがいい。

ちょっとしたお茶会とか・・
アルは新聞の催事欄を丁寧に調べた。
祭りとか品評会とか・・・
まずはそこで勝負だ。



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