恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
<都市の教会・バザー会場・終了・15時30分>

夕方の時間にバザーが終了して、
人がはけていく。
アルは片づけを終わりにすると、
テレーサがいない事に気が付いた。

化粧室か
それなら、先に車に荷物を積み込んでおこう。
アルが車を取りに、教会の庭を横切ろうとした時だった。

テレーサが庭の隅、
低木隠れるように草むらに座っているのに気が付いた。
何かで手を動かしている。
よく見ると子猫が3匹ほどじゃれていた。

子猫たちは茶色、いやオレンジ色の毛玉のように見える。

テレーサが笑っていた・・・・・
笑顔のテレーサは、少女のように可愛らしい。
花がほころび、咲いたように見えた。

無心に1匹の子猫を膝の上にのせて、あやすようになでていた。

アルは静かにそれを見ていた。

あんな笑顔を見たことがない・・
俺は猫に負けている
と、つまらない事を考えながら

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