王子と姫の狂おしい愛～結婚生活編～

｢ちょっ…琥珀様、そのようなことを椿姫様に言わないで下さい！｣
｢いいじゃん！あれは笑える！｣
｢琥珀！｣
｢何～？｣
｢私、心配してたんだよ？琥珀が若いから、もしかしたら嫌がらせでもされてるのかなって！
なのに、琥珀が嫌がらせしてるなんて……｣
｢は？嫌がらせなんかしてないよ！俺は、文句言わせないように仕事をしてるだけ！
アイツ等絶対、俺のことバカにしてるから、悔しいじゃん！だから、完璧にこなしてるの！｣
｢ほんと？｣
｢うん、だから大丈夫だよ！｣
｢そう…よかった。琥珀、これ差し入れだよ。井高さんと食べてね！
お昼からもお仕事頑張ってね！｣
琥珀に紙袋を渡した、椿姫。

｢ありがとう！え？これ…｣
｢お弁当。川下さんに教えてもらって作ったの！｣
｢椿姫の手作り？｣
｢そうだよ｣
｢マジで！！？嬉しい～！
どうしよう…！幸せすぎる！キスしていい？｣
｢え？だ、ダメ！ここ、会社だよ！？
絶対ダメ！じ、じゃあ…私は帰るから！
井高さんも食べてね！
二階堂、行こ？｣
｢はい、では琥珀様、失礼いたしました｣

顔を真っ赤にして、去っていった椿姫だった。

｢可愛い～椿姫｣
｢ほんとに、可愛らしい人だ……｣
｢は？お前、なんか言った？｣
｢いえ、何も…！｣
｢お前もかよ……！？｣
｢は？｣
｢別に｣

｢早く副社長室に戻りましょう。
楽しみですね！椿姫様の手作り！｣
｢は？お前も食うの？｣
｢当たり前です。井高さんも食べてねと、おっしゃってたじゃないですか？｣
｢なんか……お前、二階堂に似てるな｣