王子と姫の狂おしい愛～結婚生活編～

｢結構な予算かかるじゃん！
それこそ、無駄じゃね？
何か大きなことのパーティーならわかるが、今回は親父の趣味みたいなもんだろ？｣
｢しかし…琥珀様のお披露目も兼ねてますし……ずっとバタバタしててできなかったから。
…………あ！まさか、椿姫様を来させたくないからですか？｣
幹部の一人が言った。
｢は？｣
｢琥珀様、バレバレですよ…！だから言ったじゃないですか？そんなワガママ、ここでは通用しないって！｣
井高に、耳打ちされた。

｢なんで、椿姫を晒さなきゃいけないの？｣
｢晒すって……｣
｢椿姫が穢れるだろ！？｣
｢あのですね！そんなこと言ってると、彩姫子様と同じですよ？琥珀様も言ってたじゃないですか！？
椿姫様は籠の中の鳥だったって、でも俺はもう少し自由にさせたいって！｣
｢それとこれとは、話が別だろ？俺は、椿姫を他人に晒したくないだけ！｣
｢でも、椿姫様は琥珀様の奥様です。それも仕事です！｣
｢やっぱ、お前嫌い！｣
｢嫌いで結構です！僕もそうゆう琥珀様、嫌いですから！｣

｢ちょっと、二人とも子ども喧嘩じゃないんですから！落ち着いて下さい！｣

｢｢はぁぁ？ガキじゃねぇ！！｣｣

｢………は、ハモった………｣

｢…ったく！あ、そうだ！
椿姫様、楽しみにされてましたよ。今度のパーティー｣
｢は？｣
｢琥珀のお仕事のお手伝いができる！って！｣
｢え？｣
｢いいんですね。キャンセルしても…！
椿姫様、悲しみますね！
では、そのように連絡しますね｣

｢あ……ちょっと、待った！！｣
｢はい？｣
｢わかった！やるよ！パーティー｣

｢さすが、井高くん…！｣