王子と姫の狂おしい愛~結婚生活編~
「奥様、どうですか?結婚生活」
社員の中の一人、角田が食らいつくように聞く。
「幸せですよ。
琥珀…いや、主人はどうですか?
皆様にご迷惑かけてませんか?
少し、子どもっぽいところがあるから……」
「いえ…とても賢い方ですよね!
正直…会長の息子さんだから副社長になれたかと思ってたんですが、びっくりする程完璧にこなしてるので凄いなって話してるんですよ。
副社長が子どもっぽいなんて、想像つかないですよ」

「そうなんだ。やっぱ、凄いんだ!琥珀」
「凄いですよ!」
「フフ…なんだか嬉しいです。私が褒められたわけじゃないけど……」
「きっと…椿姫様のような奥様がいるから、頑張れるんでしょうね!」
「そんな…////」
少し照れたように、俯く椿姫。

「/////」
そんな椿姫に触れようと、角田の手が椿姫の頭に動く。
パシッ━━━━!!!
「え?何?君…」
「この手、何をしようとされてました?」
椿姫に触れる寸前で、二階堂が角田の手を掴んだ。

「は?」
「この…手……」
徐々に…二階堂の手の力が入っていく。
「ちょっ…いてぇよ…」
「気安く、椿姫様に触らないでいただきたい」
「別に触ってなんか……」
「だったら、この手はなんでしょう?」
「あ、そ、それは…」

「二階堂!手を離して!」
「はい」
そこでやっと、角田の手が解放された。
「大丈夫ですか?」
椿姫が優しく角田の手を取って、さすった。
「赤くなってる……」
「奥様、大丈夫ですから…/////」
「ごめんなさい。二階堂に悪気はないんです」
「いえ…」

「なにやってんだよ…!?」

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