王子と姫の狂おしい愛~結婚生活編~
「川下、お前よくそんなこと……」
「もちろん、椿姫様お一人では危ないですが、皆様と一緒ならいいのではないですか?」

「行ってみたい!
お願い!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「凄~い!賑やかね!
……なんか、三人共…怖いわよ…?」
椿姫一人だけはしゃいでいて、琥珀、二階堂、井高はかなり周りを警戒していて、まるでSPのようだ。

「琥珀、これは何?」
「あ?あーコインゲームしてんの!」
「コイン?お金?
カジノのこと?」
「うーん。
……とは、違うよ。ここはあくまでもゲームだから」
「へぇー
あ、このぬいぐるみ可愛い~。琥珀みたい!」
「は?どれが?」
「あの奥にある、虎のぬいぐるみだよ!
少しムスッとしてて、可愛い~!!」
「フッ…!確かに…」
「琥珀様だ……」
「お前等まで!!」

「フフ…ね!可愛いでしょ?」
「可愛い…////」
二階堂と井高が揃って言う。
「でしょ?」
「いや、違う意味だと思うぞ!椿姫」
「え?」
「二階堂と井高は、椿姫を見て可愛いっつたの!!」
「違うよ!琥珀のぬいぐるみのことだよ!
ねぇ、琥珀。
これ買って帰りたい!いくらするの?」
「は?」

「プッ…!!」
「え?」
琥珀達三人が、クスクス笑い出した。
「何!?どうして、笑うの?」
「椿姫、それは買うんじゃなくて取るの」
「盗る!?ダメよ!!泥棒じゃない、それ!」
「椿姫様、そうではありません。
お金を払って、このクレーンで取るゲームですよ」
少々怒り気味の椿姫に、二階堂が言った。
< 42 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop