王子と姫の狂おしい愛~結婚生活編~
「だから、許してあげな!
みんなが椿姫をそんな風にしたんだから、責任もって守ってもらいなよ!」
「そうね!」
「ほら、琥珀くんに電話して迎えに来てもらいな!」
小夜が椿姫のスマホをトントンと指で弾いた。

「うん…」
二人は外に出た。
丁度そこに、春人が現れた。
同僚と飲み会だったのか、大勢の男性といた。
「小夜?」
「あ、春人…」
「小夜、お友達?
こんばんは」
椿姫が春人に微笑みかける。
「……/////スゲー美人…
でもどっかで見たことが……」
「椿姫、行くよ!早く電話かけて!」
「え?あ、うん」
椿姫が琥珀に電話をかける。

「春人、もう私に関わらないでって言ったでしょ?」
「たまたま小夜が見えたの!それにしても、こんな美人な友達がいたんだな。お前…紹介してよ!」
「嫌よ!
椿姫、繋がった?」
「ううん。繋がらない。怒ってるのかな?
二階堂も寛二くんにも繋がらないの……
とりあえず、井高くんに連絡して来てもらうようにお願いしたよ。
私…琥珀に嫌われたら、どうしたらいいか……」
琥珀達は、カフェの客に囲まれ動けずにいたのだ。

「あ!姫だ!」
「え?」
「あんた、湯王 椿姫だろ?」
「え……あの…」
急に春人に掴みかかられ、びっくりして固まる椿姫。

「スゲー写真よりも綺麗…」
「ほんとだ!美人……!」
「本物の姫だ……!!」
他の同僚達も見惚れている。
「あの…離して……」
椿姫はあまりの怖さに、小声になり震え出す。

「椿姫(様)!?」
そこへ琥珀達四人(井高も丁度合流)が現れた。

琥珀達は、春人に掴みかかられている椿姫を見て、怒りが膨れ上がった。
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