王子と姫の狂おしい愛~結婚生活編~
「椿姫~!」
「あ、小夜!この前はありがとう!」
「いいえ~
あ、二階堂さんもこんにちは!」
「こんにちは」
「フフ…やっぱり二人は、1セットね!」
「あ…やっぱ、変よね……!
二階堂、やっぱり外に出てて!」
「できません!
言いましたよね?今日は離れるつもりないと……」

「フフ…いいじゃん!私達は、大丈夫よ!」
「椿姫、気にしないで!」
小夜達が揃って言う。
「うん…でも二階堂、できる限り邪魔しないでね!他にもたくさんの人達がいるんだから!」
「はい、かしこまりました」

「椿姫ちゃん、相変わらず美人だな~」
「あぁ…見てるだけでも、目の保養にいいよな~!」
「王子と結婚したんだろ?」
「今や、まさに王子と姫だもんなぁ」

二階堂の雰囲気が黒く染まり、目付きが鋭く尖る。
二階堂はかなり聴力が優れている。
その上、椿姫に関しての事だけは敏感に反応するので、会場内がざわざわしていてもすぐに察知するのだ。

「おい、誰か声かけろよ!」
「無理だろ…!?番犬みたいな奴がいるじゃん!」
「あー執事だろ?」
「早く、瑠樹来ねぇかな?」
「アイツなら、椿姫ちゃんと仲良かったもんな!」

「あ!噂をすれば……」
「瑠樹!!こっち!」
「久しぶり~!」
「瑠樹、早速だけどよ!
椿姫ちゃんに声かけてよ!俺等じゃ…とてもじゃないが恐れ多くて……」
「もちろん!俺も椿姫に会いたくて、来たし!」

瑠樹が友達を連れ、ゆっくり椿姫の方に向かい出した。
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