婚約破棄されたので薬師になったら、公爵様の溺愛が待っていました
オーレリアが口を開いた。その顔は血の気を失い真っ白で、翡翠の瞳だけが輝いていた。
「まるで分かっていませんでしたが、最近やっと手がかりがつかめました」
「そ、それはなんだ! 俺の体がこうなったのも関係しているのか?」
イライアスが堪り兼ねたように叫ぶ。
「まず俺たちの家系の役割は、自らの体も使って魔獣について研究をすることです。やっかいな血筋なので結婚や出産は徹底的に管理されていました。とはいえ抜け道はいくらでもある。メイナード様の母君にはなんらかの事情により俺の先祖の血が入ったんでしょうね。」
「だからなんだ! 回りくどい言い方をせずに簡潔にいえ!」
「本当に短気ですね……まあ、いいですけど。結論としては先々代の王が、俺の先祖と浮気をしたため、メイナード様にも王太子殿下にもごくごく薄くですが異界の血が入っているんですよ」
「お、俺に異界の血が?」
イライアスは愕然として呟く。
「それほど嘆く必要はないと思いますけど。俺を見たら分るでしょうが、ごく普通の人間ですよ。むしろ高い魔力を得られて得をしています」
「なにが得だ! 汚らわしい……」
イライアスは頭を掻きむしりながら、蹲る。その様子はあまりに感情的で、違和感を覚えるくらいだった。
「まるで分かっていませんでしたが、最近やっと手がかりがつかめました」
「そ、それはなんだ! 俺の体がこうなったのも関係しているのか?」
イライアスが堪り兼ねたように叫ぶ。
「まず俺たちの家系の役割は、自らの体も使って魔獣について研究をすることです。やっかいな血筋なので結婚や出産は徹底的に管理されていました。とはいえ抜け道はいくらでもある。メイナード様の母君にはなんらかの事情により俺の先祖の血が入ったんでしょうね。」
「だからなんだ! 回りくどい言い方をせずに簡潔にいえ!」
「本当に短気ですね……まあ、いいですけど。結論としては先々代の王が、俺の先祖と浮気をしたため、メイナード様にも王太子殿下にもごくごく薄くですが異界の血が入っているんですよ」
「お、俺に異界の血が?」
イライアスは愕然として呟く。
「それほど嘆く必要はないと思いますけど。俺を見たら分るでしょうが、ごく普通の人間ですよ。むしろ高い魔力を得られて得をしています」
「なにが得だ! 汚らわしい……」
イライアスは頭を掻きむしりながら、蹲る。その様子はあまりに感情的で、違和感を覚えるくらいだった。