婚約破棄されたので薬師になったら、公爵様の溺愛が待っていました
「だが、その前に王都で後片付けだ。アークライト侯爵が罪に問われるのだとしても、ルイは助けないといけない。彼が無事家を継げるように、俺たちで支えになろう」

「メイナード様、本当にありがとうございます!」

アレクシアは大喜びで、メイナードに抱き着いた。

父とパメラを突き放したもののルイが心配で仕方なかったからだ。

メイナードは優しく微笑み、アレクシアを受け止めてくれた。


その後、ルーサーは得意の魔法で領地とタウンハウスを行き来し、メイナードとアレクシアは王都で、事件の後始末に走り回った。

実は王族だった彼を使い走りにして良いのだろうかと心配になったが、今までと態度を変えないでくれと本人が言っているので、変わらずに接している。

メイナードは国内最大の公爵家の当主として、アレクシアはその妻として国王との謁見も果たし王都での地位を取り戻しつつあった。

イライアスとオーレリアは、国王暗殺の容疑で一生を離宮に幽閉。
アークライト侯爵とその妻パメラは謀反を知りながら黙っていたことが証明され、罪人が暮らす離島に送られることになった。そこで働きながら罪を償うのだという。

アークライト侯爵家は、騒動の責任を取り子爵位に降格したが、ルイが当主になることは認められた。


アークライト侯爵夫妻が離島に向けて旅立った日の夜。

眠れないアレクシアをメイナードが夜の散歩に誘ってくれた。
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