下弦の月
翌日の昼下がりーーー。




私は、彩芽とオープンテラスのあるカフェに居た。





「休みなのに…呼び出してごめんね…」





「気にしないの。話があったんでしょ?」





「うん…逢えたの。」





私は部長の事と、



部長が話してくれた、前世の記憶で確信したことを話した。






「よかったじゃない!それで、その部長さんは月香のことは?」





「覚えてないんだって…顔も声も名前も…」





「…そっか…でも、思い出してくれるよ…きっと。」





「そうかな…?」





「だって…約束してくれたんだもん、逢いたいって言ってくれたんでしょ?」





「うん…言ってくれた…」





「あとさ…気になったんだけど、部長さんは土方さんに似てるの?」





「う~ん…切れ長の瞳と雰囲気は似てるけど…あんまり似てない気がする…」





「そうなんだ……生まれ変わっても、全てが瓜二つってわけじゃないからね。淳平だって、原田さんには似てないし…私も八重には似てないでしょ?」





「似てないね、だけど…彩芽も淳平さんも雰囲気は似てるよ。」






「そっか……なんか不思議だね。運命なのかな、だとしたら…月香は絶対に大丈夫だよ。また再会出来たんだもん。」





「そうだね。」





彩芽が、笑顔を返してくれて。




元気になれたよ。





「ありがとう、彩芽。」
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