下弦の月
仕事は相変わらず、忙しかったり波はある。
柊輔さんとの関係も順調で。
仕事も恋愛も順風満帆の日々を送っていた。
はじめての二人のクリスマスは、日曜ということもあり。
土曜の仕事終わりから、
人混みが基本的に苦手な共通点を持った私達は、
柊輔さんの部屋で、まったりと過ごして。
クリスマスプレゼントに、ピンクダイヤのネックレスを貰った。
私は…ネクタイピンをあげた。
財布とキーケースと同じイタリアのブランドの。
大晦日は、一緒に年を越して初詣をして。
年明けの2日に、家に柊輔さんが挨拶に来た。
「ちゃんと、挨拶をしておきたい。」
そんな事を突然、年末の休みに入ってから言い出したから。
さりげない紳士ぶりと気さくさが父にもシスコンの兄にも、
好印象だったらしく。
珍しく酔った父は、
「君になら、いつ渡してもいい。」
なんて上機嫌だった。
兄には、いつ結婚するんだ?と凄まれて。
困り果てる私を、兄嫁さんが助けてくれた。