下弦の月
原田さんと屯所内に戻ると、
広間には治療の手伝いを終えたのだろう八重と、
齋藤さんと、男性が二人が座っていた。
「月香、お疲れ様。」
八重に、お疲れ様。と返して、促されて隣に座る。
私を知らない男性二人は、私を見つめたまま。
「…月香と申します。八重の友人す。」
挨拶をすると、
「そうですか、八重さんの御友人でしたか。私は、山南敬助と申します。」
「俺は、永倉新八だ。」
二人は、軽く微笑んでくれた。
「あと、今は居ねぇが…沖田総司と藤堂平助って奴がいる。回復したら、紹介してやるよ。」
原田さんの言葉に、笑みで返すと。
「みんな、楽しくて素敵な人ばかりよ。」
耳元で、八重が囁いた。
確かに、そんな気がする。
とても人斬り集団には、見えない。
男子校の勝手なイメージだけど、
男子校のような賑やかなノリなのだろう。
原田さんと永倉さんが、ふざけているのを。
山南さんと齋藤さんが、全くといった表情で見つめている。
八重と私も、笑顔で見つめている所へ。
襖が開いて、容姿からしてたぶん…近藤勇らしき人と土方さんが戻って来た。
近藤さんと眼が合うと、
「君か?トシが言ってた八重の友人は?」
やっぱり、近藤勇だ。
確か土方さんの事を“トシ”と呼んでいたと、新撰組を題材にした小説に書いてあったから。
「はい、月香と申します。」
上座に座った近藤さんは、豪快に笑い。
「別嬪だな、よろしく。」
眼を細める。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
その後、皆の前で近藤さんの口から、報償金が出る事が告げられた。
ここからが、新撰組が大きく揺らぐ出来事が起こっていく。
私には、歴史を変えられないが全てを知っているだけに。
この人達の絆を壊したくない。
そう思うと、泣いてしまいそうで下唇を噛んで涙を堪えていた。
広間には治療の手伝いを終えたのだろう八重と、
齋藤さんと、男性が二人が座っていた。
「月香、お疲れ様。」
八重に、お疲れ様。と返して、促されて隣に座る。
私を知らない男性二人は、私を見つめたまま。
「…月香と申します。八重の友人す。」
挨拶をすると、
「そうですか、八重さんの御友人でしたか。私は、山南敬助と申します。」
「俺は、永倉新八だ。」
二人は、軽く微笑んでくれた。
「あと、今は居ねぇが…沖田総司と藤堂平助って奴がいる。回復したら、紹介してやるよ。」
原田さんの言葉に、笑みで返すと。
「みんな、楽しくて素敵な人ばかりよ。」
耳元で、八重が囁いた。
確かに、そんな気がする。
とても人斬り集団には、見えない。
男子校の勝手なイメージだけど、
男子校のような賑やかなノリなのだろう。
原田さんと永倉さんが、ふざけているのを。
山南さんと齋藤さんが、全くといった表情で見つめている。
八重と私も、笑顔で見つめている所へ。
襖が開いて、容姿からしてたぶん…近藤勇らしき人と土方さんが戻って来た。
近藤さんと眼が合うと、
「君か?トシが言ってた八重の友人は?」
やっぱり、近藤勇だ。
確か土方さんの事を“トシ”と呼んでいたと、新撰組を題材にした小説に書いてあったから。
「はい、月香と申します。」
上座に座った近藤さんは、豪快に笑い。
「別嬪だな、よろしく。」
眼を細める。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
その後、皆の前で近藤さんの口から、報償金が出る事が告げられた。
ここからが、新撰組が大きく揺らぐ出来事が起こっていく。
私には、歴史を変えられないが全てを知っているだけに。
この人達の絆を壊したくない。
そう思うと、泣いてしまいそうで下唇を噛んで涙を堪えていた。