恋歌-Renka-
「帝なら、城山さんと裏庭に行ったよ」
裏庭!?
裏庭といえば、よくある告白
スポットじゃないか!!
私の心に一気に不安が募るが
「頑張れ!」という西谷の
言葉で不安は直ぐに消え去る。
「ありがとう!!」
西谷に満面の笑みを向け
心からお礼を言い
私は再び走り出した。
ーーーーー
裏庭付近に来て足を止める
そこには美保と帝が真剣な
面持ちで、重たい空気を
放っていた。
「やっぱり私は涼太が好き!どうしても私じゃダメ!?」
「何度言われても答えは変わらない」
案の定、美保は帝に
告白をしているーーー
「どうして…どうしてよっ!」
美保が帝に思い切り抱きつく
そして帝が抵抗するより先に
帝にキスをした。
ーーーーーーっ!?
ズキッ
驚きと共に傷む心。
「ーーーー…っ!?何すんだよ!?」
帝が焦りと怒りを交えたような
怒鳴り声を放ち美保を突き放した。