恋歌-Renka-
何が好きで文化祭という
楽しい日に
彼氏と喧嘩しなければ
いけなかったんだろう…………
そんなことわからないけど
でも!でも!でも!
尊敬してる先輩を
理由もわからないまま
貶されたら誰だって怒るだろ!
ガラガラガラーーーーーーッ!!
私はイラつきのあまり
勢いよく休憩室の扉を開けた
その音に驚いた萌奈と美保が
ギョッとして私を見つめる……
西谷と蒼も二人につられ
視線を私の方へと動かす
シーン
「ご、ごめん」
私は静まり返ったこの空気に
耐えきれず謝って
みんなのとこへ駆け寄る
「どうしたの?」
萌奈が心配そうに訪ねてきた。
「な、何でもない」
「何でもないわけないでしょ」
美保が私の嘘を見抜いたような
鋭い目付きで私を見る………
やっぱ誤魔化せないか…
「実は……」
私はさっきの出来事を
みんなに話した。