恋歌-Renka-
「え、まじ!?誰!?何組!?どんな子?」
「蒼、食い付きますね…笑」
蒼の食い付きっぷりに
優樹が薄く笑う
「この学校じゃないよ……どっか遠いところにいる」
俺は乾いた笑みを浮かべて
窓の外に目を向ける。
本当は引っ越すって聞いたとき
もしかしたら!って思った
けれど学校中探しても
花音という名前の子はいなくて
俺の淡い期待は見事崩れ去った。
ねえ、君は今どこにいるの?
元気にしてる?
俺は君が大好きだよ……
お願い神様…………
もう一度あの子と…
花音と会わせてーーーーー
「ちぇー、つまんないの」
と口を尖らせる蒼
でもそれ以上詮索は
してこなかった。
3人でグダクダな毎日を過ごす
そしてついに訪れた…入試の日