恋歌-Renka-
家に帰ってきた私は
即座に自室へ向かい
ベッドに倒れこむ
汐莉おばさんは友達と
飲み会とか言ってたから
きっと帰って来るのは
遅いんだろうな………
一人ぼっちか………
携帯を手に取り
画面をみても
着信どころかメール一件さえ
来ていない…………
「はぁ……」
その現状に本日何度目か
分からない溜め息がでる。
恋愛って案外難しいんだな。
両想いで付き合ってても
楽しいや嬉しい反面
苦しくなったり切なくなったり
することがあるんだ………
あーあ………
私は無知だな……
きっと帝は…………
私が思っている以上に
明日という日を特別だとは
思ってないのかもしれない
そんなどうしようもない
ネガティブ思考をぐるぐると
張り巡らせていたら
いつの間にか眠りについていた。
ーーーーーーーーーー
ガチャガチャ
玄関の開く音で目覚める………
目覚めるなり直ぐ様
携帯を手に取り画面を確認する
時刻は23時
着信・受信ともに0件ーーー
私は本日恒例の溜め息をついて
下の階へと降りていった。