恋歌-Renka-



「そろそろケーキ出そうか…………っていいたいところだけど……」




萌奈が立ち上がって
そんなことを言いながら
どこかに行ってしまう




数分して戻ってきた
萌奈の手には……
二つに折り重なった
手紙らしきものがあった




「はい」



笑顔でそれを手渡してくる




「何だ、それ?」



「いいから、読んで!」




私は萌奈から手紙らしきものを
受け取って開くーーーーー




Dear 花音



今日……夜9時に
○○公園で待ってるから
絶対来いよ!!!



From 涼太




私は目を疑い何度も
読み返す………




しかし何度見ても
内容は変わらず………




「早くしないと、9時に間に合わないんじゃない?」





美保が促すように笑う




「行ってくる!!!」



私は慌てて萌奈の家を飛び出し
無我夢中で走り続けた。
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