恋歌-Renka-
第8章
第8章 *運命*
「今日で今年も終わりか…」
「だな……」
大晦日を一緒に
過ごそうっていう
涼太の提案で
今日は涼太の家に
招き入れてもらっている。
「まぁ~、涼太にこんな可愛い彼女がいたなんて!お母さん感激!」
涼太ママが満面の笑みで
涼太の部屋に入ってきて
テーブルに
ケーキを置く。
「あ、ありがとうございます!」
「しかも……それが小さいとき良く遊びに来てた花音ちゃんだなんて………運命ってすごいのね!」
「あーもう、母さんうるさいから、早く出てけよ!!」
「はいはい」
涼太ママは笑顔で
私に手を振って
部屋を出ていった
「昔と全然変わらない、元気なお母さんだな……」
「元気すぎて困るわ」
涼太が本当に
困ったような顔をして言う。
涼太ママが用意してくれた
ケーキを食べながら
二人で話したり
ゲームしたりして
夜までの時間を過ごした。
「涼太~!花音ちゃ~ん!お蕎麦出来たわよ~」
下から涼太ママの
声が聞こえてきたので
リビングへと向かう。
「はいはい、座って座って!」
涼太ママに促されるまま
席についた。