恋歌-Renka-




西谷と美保は
お互いに鼻をフンッと
慣らしそっぽを向いて
教室に帰って行った




因みにこの二人の
クラスは隣の7組





「ほら。蒼も戻りなよ」





「嫌だ、萌奈と一緒がいい!」





「小学生みたいなこと言わないで。私と蒼は、クラスが離れたくらいで終わる関係じゃないでしょ?」






おお、さすが萌奈
そんな恥ずかしい台詞を
サラッと笑顔で述べるなんて
君は小悪魔か?小悪魔なのか?






「だよね、じゃあ戻る!また後で迎えに来るからね!」





そして蒼………
お前、単純だな……





「はいはい、またね」





萌奈が笑顔で手を振ると
蒼も笑顔で手を振りながら
スキップで帰って行った。





その後で萌奈が
盛大な溜め息をついていた
ことを知らない蒼。



なんか哀れだな………笑





ーーーーーーーーーー





チャイムが鳴ってから
暫くして担任が入ってきた





「みんなおっはよー!!」






「「「おはよーございます」」」






入ってきたのは
美島 杏里





何故こんだけ教師が
居るなかで






またお前が担任なんだ!!!






私は激しい頭痛に
頭を抱える





何故なら前年同様
美島先生の元気さが
苦手だからだ………





「はい、また宜しくねの人も居ると思うけど、初めましての人もいると思うから一応自己紹介するね!」





崩れない笑顔でそう言って
黒板に名前を刻む





うん………既に知ってるよ。
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