恋歌-Renka-
「いや、ちょっと言いたくなってな………最後まで聞いてくれ」
「ああ………」
「とにかく私はお前に出会えて幸せだった………体壊すなよ?ちゃんと御飯食べろよ?………美保と喧嘩すんなよ?」
なんか………
やっぱり花音の様子がおかしい……
しかしそんな俺の疑問とは
裏腹に話を続ける花音
「西谷は意外と寂しがりだから、はやく彼女が出来るといいな。まあ、萌奈と蒼は………適度に見守っといてくれ。………それからそれから………」
なぁ………………花音
「何で泣いてるの?やっぱ何かあったろ?今から行くから!」
「違う!泣いてないっ………今は来なくていい!明日になればわかるから」
「明日?明日、話してくれるのか?」
「そう……明日。」
「わかった………とりあえず、今言いたい事はそれだけ?」
「それから………涼太。貴方を誰よりも一番、心から愛してる………ありがとう」
「俺もだよ。愛してる……」
「これで最後だ……じゃあな」
「あぁ………また明日な」
俺は電話を切って
携帯を握り締める
一体何があったんだ?
でもまあ、明日になればわかる。
俺は携帯を握り締めたまま
眠りについた。
本当ならこの時
無理矢理にでも止められてでも
花音の元へ行くべきだったんだ……
次の日ーーーーーー
花音は俺の前から
姿を消したーーーーー
*涼太 side END*