恋歌-Renka-
*涼太 side*
次の日の朝
俺は花音に電話を
かけたーーーーー
しかし、返ってきたのは
「おかけになった電話番号は現在使われておりません………」
は!?
昨日まで電話出来てたのに
今日は使われてないって
どういう事だよ!?
嫌な予感しかしなくなった俺は
着替えるのも忘れて
スウェットのまま
家を飛び出したーーーー
花音の家に着き
インターホンを鳴らす
中からは花音の母親(代わり)
汐莉さんが出てきた……
実際見たのは初めてだから
決めつけるのは良くないの
かもしれないけど………
今はそれどころじゃない。
「か、花音いますか!?」
「あの、どちら様でしょうか?」
いきなりの質問に
訝しがる汐莉さん
まあ、だよな………
「涼太って言います!帝 涼太!」
俺が勢いよく
挨拶すると
汐莉さんは
目を見開いて
「君が、あの涼太くん?」
「そうです!!」
あのってなんだ………
「花音からよく話は聞いてたわ」
あ、そういうこと………
ふふっ、と笑って
俺の頭を撫でる
いきなりどうした!?
「で、花音はいるんですか?」
俺の再びの質問に
撫でる手を止め
悲し気に俯く
汐莉さん……………
一体何?
「花音はね………行っちゃったの。」
行っちゃったって
どこに!?
「どこですか!?」
俺は食い入るように聞く
「アメリカ」
涙を流し始めた
汐莉さんの口から
出た言葉は………
何とも信じがたい
言葉だったーーーーー