恋歌-Renka-




「ちょ、涼太!?何があったの!?」



美保の質問に
答えられずに


ただ溢れるばかりの涙



俺は花音に
捨てられたの?



裏切られたの?



そんなことないよな?




「と、とりあえず落ち着こう?」



俺は美保に支えられながら
家に入り自室へ向かったーーー





ーーーーーーーーーーーーーー



「で、どういうこと?」



「ちょ、ちょっと蒼!落ち着いてからにしなよ」



気づけばみんないて
坂梛が蒼を叱っている



きっと美保が呼んだんだろう……



俺はそう心の中で
勝手に解釈した。



「坂梛……もう、大丈夫だ。」




「帝くん、無理しないでね?」




「あぁ。で、花音のことだけど……」




俺が話始めると
みんな真顔になって
静まり返る



しばしの沈黙のあと
俺は重い口を開けた。




「お前ら全員………花音の過去知らないよな?」





「花音の過去?」




美保が目を細めて言う




「知らないみたいだな。じゃあまず、そっから説明する必要があるな………」





俺は花音の過去を
覚えてる限りの記憶で
みんなに話して聞かせた。
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