恋歌-Renka-
綺麗な歌声で
滑らかに歌い上げる花音
よく見れば、これ………
生放送じゃないか
今から行って間に合うかなんて
わからないけれど
俺は考えるよりも先に
体が動いていた
このペアリング
取りに来てくれるんじゃ
なかったのかよ!?
もう会えない二人だね………
そんなバズない……
どんなに離れたって
俺たちは何度も巡り会えた
今回だってきっとまた
俺たちは出会えるよ
家を飛び出して
車に乗ろうとした
まさにその時
「先輩!」
「琴乃………何でここに?」
「先輩に伝えたいことがあって……」
「ごめん、今はとにかく時間ないから!琴乃、お前も乗れ」
俺は琴乃も一緒に乗せて
彼女がいるであろう
テレビ局まで向かった。