恋歌-Renka-





「本当に行くんですか?」


「当たり前だろ。この目で、この耳で確かめたい」


「行かないで………」


「ごめん」



「先輩………でも、花音さんは!!」



「花音が何?」



「…………いえ、何でもないです。」



何かを言いかけたが
それを話すことなく
俺から手を離す



かなり気になるが、それより花音に
会う事の方が最優先事項だーーー。




「ごめん、琴乃………」




俺は、その場に琴乃を残して
花音がいるであろう
場所へ向かったーーーーー




ーーーーーーーーーー



「すいません」



会社につくなり
受付嬢に声をかける



「はい、何でしょう?」



「社長の、佐久間さんいらっしゃいますか?」



「失礼ですが、どちら様で?」



「ここで働いてる帝 総司の息子です 。」



「そうですか。アポは取っておりますでしょうか?」




「いや、その………」




「大変申し訳ございませんが、アポ無しでは、お会いする事が出来ませんので、お引き取り願います」



そんな!!
どうしても花音に
会わなくちゃ
いけないんだ!!



「そこをなんとか!!どうしても会って話がしたいんです!」



「申し訳ございません。」



受付嬢は謝りながら
警備員に目で挨拶をする



警備員二人が俺の
腕を掴んだーーー
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