恋歌-Renka-
「やだなー、そんな怖い顔しないでよ。じゃあ、僕はこの辺で、また明日ね花音ちゃん。」
悪魔のような笑みを浮かべ
嵐のように去っていく美盛。
一体、何がしたかったんだ……?
美盛が去った教室で1人
あれこれ考え事をしていると
ガラガラガラッ!!
勢いよく教室の扉が開いた。
そこには息を切らしながら
表情を歪ませてる西谷が
立っていて
「遅くなってごめんなさい!」
申し訳なさそうに謝る。
「別に大丈夫だ。」
「はい、これ。」
西谷は私のところまで来ると
手に持っていた缶ジュースを差し出す。
「ありがとう。」
西谷から缶ジュースを受け取り
お礼の言葉を述べると
西谷は優しく笑ったーーー。