恋歌-Renka-




「はい、じゃあ次は体育祭について進めてくよ~!」



いつも以上に気合いを入れて
喋り出す美島先生




そんなに体育祭が
好きなのだろうか?




「じゃあ、学級委員の冬院さんと西谷くんお願いね」





先生の言葉に席を立つ西谷




その距離はだいぶ離れていて
少し寂しさを感じる




席を立ち西谷と一緒に
教卓の前に立つ。




「はい、じゃあまず体育祭実行係りを決めたいと思います」




ほんの数日前に行われた
第2回目の学級委員会議で
委員長に言われた通りに
進めてゆく西谷。



私はチョークを右手に持ち
その光景を眺める。




「とりあえず、まずやりたい人がいるか知りたいんで、やりたい人は手を上げて下さい。」




「はい、あたしやるよ。」



手を上げたのは
坂梛 萌奈だった。



彼女は運動神経抜群で
入学してまだ2ヶ月だというのに
陸上部で大活躍しているスーパーエース




体育の授業でも見て分かるほどに
彼女の運動神経の良さにはちょっと
感動していたりする。




何故かって?
それは秘密だ。
< 42 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop