恋歌-Renka-




私は愛されていると思ってた。



父と離婚してから
母は私を育てるために
一生懸命働いた。



そんな母の苦労は私にもわかってる。
だからこそ、いつでも良い子でいた。



母の手助けをしたかった。



そんな私を褒めてくれる母。
生活は苦しかったけど
毎日笑って、毎日楽しくて
愛で溢れている。




でも違った。



母は私を愛してなんて
いなかった。




いつからしか男遊びをするように
なっていた母は、私の存在を
隠すようになっていた。



しかし、結局いつもばれて
母は男に捨てられる。
いったいいくら貢いだかなんて
私にもわからない。



気付くべきだったのかもしれない。
母がこうなったのは私の責任。
私は自分を責め続けた。
< 5 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop