恋歌-Renka-



「花音ちゃん、ほんっと………運動音痴だね。」



美盛が私達を見つけるなり
呆れた顔して駆け寄ってくる。



「わかってる。わかってるからもう言わないでくれ」



そう何度も言われると
本気でヘコむ。


そして地味に傷つく………


私がしょぼーんとしていると




「今日の放課後、練習ね」



「は、はい。」




私は素直に従うしかなかった。



「いいなぁ~!僕もいれてよ涼太」



「お前はくるな」



美盛をキッと睨み付け
威嚇する帝。



仮にも君ら親友なんだろ?



という私の疑問は放っておいて…





今一番の難点




「花音ちゃん、帝が睨んでくる~!」



美盛が半泣きで
私の後ろに隠れるように
そっと抱きつく。



あの日以来…何故か
美盛がやたらと私に
絡んで来るんだ。



しかもスキンシップ
はんぱないし……
< 52 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop