恋歌-Renka-
「花音ちゃん、ほんっと………運動音痴だね。」
美盛が私達を見つけるなり
呆れた顔して駆け寄ってくる。
「わかってる。わかってるからもう言わないでくれ」
そう何度も言われると
本気でヘコむ。
そして地味に傷つく………
私がしょぼーんとしていると
「今日の放課後、練習ね」
「は、はい。」
私は素直に従うしかなかった。
「いいなぁ~!僕もいれてよ涼太」
「お前はくるな」
美盛をキッと睨み付け
威嚇する帝。
仮にも君ら親友なんだろ?
という私の疑問は放っておいて…
今一番の難点
「花音ちゃん、帝が睨んでくる~!」
美盛が半泣きで
私の後ろに隠れるように
そっと抱きつく。
あの日以来…何故か
美盛がやたらと私に
絡んで来るんだ。
しかもスキンシップ
はんぱないし……