来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世では私に冷たい…と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
 心拍数を増す心臓の音が彼に聞こえてしまいそうなほどに密着する体。
 次は何をされるのだろうかと考えただけで緊張から体がこわばり、固く目をつむる恋幸の様子に裕一郎はまた一つ小さな笑みをこぼす。


「……すみません、からかいすぎましたね」
「え……?」
「手を出さない、と言ったのは本当です。何もしませんよ。……今はまだ、ね」
「!!」


 今はまだ、ということはつまり……?
 さすがの恋幸でもその言葉の意味くらいは明確に理解できており、ただでさえあつい体が恥ずかしさやら何やらで更に熱を増していった。
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