来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世では私に冷たい…と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
「……倉本さんって、無自覚かもしれませんけどよーく見てると結構わかりやすいっすよね」
「……? 何がですか?」
「なんでもないっす! 邪魔者はもう消えますんでお幸せに! 明日また会社で! あと……小日向さん。倉本さんのこと、マジで頼みますよ。本気と書いて、マジで」
「は、はいっ! マジで任せてください!」


 縁人と手を振って別れたあと、無言のまま2人で家路を辿る。
 恋幸が盗み見た裕一郎の横顔は特に何の色も浮かべておらず、彼が今なにを思っているのか予想することは難しかった。
< 292 / 454 >

この作品をシェア

pagetop