予知夢で香月くんが死ぬことを知ってしまった。
香月くんと他の女の子の恋を応援することになってしまった。
麻side
***
合宿3日目ーー
「じゃあ、早速昨日の約束、よろしくね。
麻ちゃん♡」
「は、はいっ」
東郷さんの笑顔を純粋な気持ちで見れていたのが懐かしい…。
最終日の今日、早朝の朝練で
サッカー部の合宿メニューはすべて終了した。
今は、息抜きとして近くの河原で
お昼ご飯のBBQの準備兼自由時間だ。
東郷さんの輝く笑顔に背中をぶっ叩かれ、
私は必死で香月くんを探す。
昨日、協力すると言った手前、
全力で香月くんと東郷さんに仲良くなってもらわないといけない。
「たっ、高崎くん!香月くん知らない…?」
「香月?なら、大連と釣り堀の方行くって。
それより、一緒にビーチバレーしようよ!
ビーチじゃないけど☆」
「え、あ、うん!
じゃあ東郷さんや香月くんたちとも一緒にやろ。」
「おっけ~」
「香月くんたち呼んでくるね。」
川沿いを上流へ5分ほど歩いたら、
釣り堀にたどり着いた。
人もまばらで、すぐに香月くんたちを見つけることができた。