予知夢で香月くんが死ぬことを知ってしまった。
1ヶ月以上予知夢を見ないと思ったら…
なにこれ。
なんでこんな急展開?
「今まで…必死に登下校で守ってたのはなんだったの…?」
私は大きなため息をつく。
いや、必死に守ってたからか?
私が未来を変えようとしたから、
未来が変わった?
より、残酷な方へ…
逃げられない方へ…。
「今日…朝練…」
重たい体を持ち上げ、起き上がった。
とりあえず香月くんを迎えにいかなくちゃ。
**
「おはよ…」
「おお。」
いつもの待ち合わせ場所で、香月くんは
私の様子を見て眉をしかめた。
「顔色悪いぞ」
「アハハ…。
うん。ちょっとね。」
「…」
「昼休みに話すよ。行こ。」
「ああ」
香月くんはそれ以上何も聞かず、歩き出した。
なんとなく気づいてるんだろうな。
私がおかしなときってだいたい予知夢のことだし。
学校につき、朝練が始まっても私はミスばかりした。
東郷さんにドジとかマヌケとか言われながら、
私はなんとか朝練を終えることができた。