誰が為に、完全犯罪


「・・・・もう寝るか・・・。」


テレビに映るNHKは明日の天気予報。この後10分ほどスポーツコーナーをやって番組は終わる。


今日は少し早いけど、風呂に入って寝・・



“ブー!ブー!”


「ん・・・?」


テーブルの上のスマホが振動した。
こんな時間に誰・・・・って!!?


「・・・・・・・。」


液晶画面に・・よく見慣れたアイコン・・。

たとえメッセージを送らなくても、
たまに眺めていたアイコン・・。


お友達とピースしてカラオケを楽しむ様子が撮影されたそのアイコンから、着信・・・・?



「・・・も、もしもし・・?」


《・・・・・・・・・・。》


電話が掛かってくるなんて、
当たり前だけど初めてだった・・。


それだけで何故か・・“嫌な予感”と共に、
心臓の鼓動が速くなっていく。



「アミ・・?どうした・・?」


《・・・・・・スッ・・・・》


「アミ?泣いてるのか・・?」


《・・・ウゥゥ・・スッ・・ヒック・・》


「・・アミ!?アミどうした!!?」



電話口から聞こえてくる息遣いだけで分かる・・!

電波が悪いんじゃない。
音声が途切れてるんじゃない。


・・・今確かに・・・・
電話の向こうでアミが泣・・・


《・・・パパ・・スッ・・・助けて・・・》


「!!!?」


《・・スッ・・・スッ・・・》



「アミ・・今どこにいる!?
すぐ行くから・・場所を言って!!?」

















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