誰が為に、完全犯罪
「何が・・何があったのアミ・・?」
「・・スッ・・ウゥゥ・・スッ・・ヒック・・。」
「あの男は誰・・・?」
「・・スッ・・バイト先の・・・
同じレストランの・・ウゥゥ・・。」
まだ呼吸が整わないアミの体を更にぎゅっと抱きしめて、ゆっくりと・・情報を引き出していく。
ピクリとも動かず、脈を確認しなくても一目で死んでいると分かるあの男は・・
アミのバイト先の先輩。
名前は新庄マモル。
今日のシフトが終わった後、
新庄から夜ご飯に誘われた。
連れてこられたのは居酒屋さん。
あの男は生ビール。
未成年のアミはカルピス。
「スッ・・でも・・・ご飯食べてたら急に・・
急に・・私・・眠くなって・・・。」
「うんうん・・?」
「・・ヒック・・記憶が曖昧になって・・
気がついたらセブンに居て・・・。」
居酒屋でご飯を食べていたはずなのに、
睡魔に襲われてコンビニの駐車場に居た。
“あれ?”と思ったら、
コンビニから出てきた新庄が介抱してくれた。
「俺んちで休めば?」と言われて肩を抱かれて、
また記憶が曖昧になった。