誰が為に、完全犯罪
「そっちはどうだ?」
「ダメですね・・。」
カメラは全部で3台。
店内に2台と、店外に1台。
店内を確認する増川と同じく、
店外もまだ今のところ当たり無し。
「・・・・・・・・・・・!?」
「相馬さん?」
「それっぽい男を確認した。
もうすぐそっちのカメラにも映るぞ。」
店外は1台しか無いのが仇だなぁ・・。
死角部分から突然ヌッと現れるかのように、
金髪男が現れた。
だがその足取りは確実に店内へ。
「ビンゴ!」
増川が指をパチンと鳴らしたので、俺は引き続き店外映像の様子をチェックする。
「店の外に“連れ”らしき人物は映ってない。」
「こっちも一人で買い物してるみたいです。
漫画雑誌と缶ビールをカゴに入れて・・
・・・・・・・・・・・・。」
「・・どうした?」
「ちょっとすみません。」
増川が映像を一時停止して、バックヤードから店内へ何かを確認しに行った。
「ん~~~~・・?」
こっちも一時停止して、
増川が確認していた映像を見ると・・
新庄君がカゴに缶ビールを入れて、
・・歯磨き粉か?なんだ・・・?
明らかに食品棚ではない棚で、
何かを物色している映像で止まっている。