誰が為に、完全犯罪
増川と考察を続けながら・・
次の目的地、
海鮮居酒屋“丸◎水産”に着いた。
準備中の札が掛かっていたけど、
お構いなく扉を開けて・・・
“ガラガラ”
「らっしゃっせー。
さーせんまだ準備中っすー。」
「突然すみません。
私達こういう者です。」
「ありゃ?警察っすかー?
オレなんもしてないっすよー?」
「ちょっと事件の捜査中でして、
大将さんはいらっしゃいますか?」
「ありゃ?一応オレ店長っすー。」
随分と気の抜けた大将さんだな・・。
だけど話は早い。
「6/1の夜、大将さんは出勤されてましたか?」
「あはーい。毎月1日は“エビエビフェア”ですっげー忙しいんすよー。」
「この写真の男に見覚えはありますか?」
「・・・?・・・・あぁあはーい。
多分居ましたっすよー。」
「「・・・・・。」」
増川と顔を見合わせた後、声には出さないけど“ビンゴ!”と表情でハイタッチをする。
「この金髪君なんだけど、
連れが居たか覚えてないかな?」
「あぁああはーい。覚えてまっすよー。
すっげー若い女の子で、
オレ年齢確認させてもらいましたからー。
“未成年です”って正直に申告してくれたから、
ソフトドリンク一杯サービスしたっすー。」