誰が為に、完全犯罪



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《・・それでね・・全部喋った・・。》


「そうか・・・。
うん、よく頑張ったねアミ。」


《・・ごめんなさい・・パパ・・。》


「問題無い・・・・問題無いよ。」


《“パパに事情を聞きに行く”って言ってた・・。

だから多分・・相馬さんと増川さんっていう2人の刑事さんがパパの所に・・。》


「分かった。後はこっちで何とかするね。」


《ねぇパパ・・ホントに・・・。》


「・・・・元気でな・・アミ・・。」


《・・・スッ・・パパ・・・・
・・ねぇパパやっぱり・・!?》


「幸せになるんだよ?」


《待って・・!パ・・》







・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・ハハハ・・・・・・・


「ハハッ・・・ハハ・・・ハハハ!!」



【計画通り】・・!!


防戦は終わった・・・・。
ここから攻戦が始まる。


警察は・・刑事はやはりただ者じゃない。


俺もアミも知らなかった新庄の過去を暴くだけでなく、

こちらが仕掛けた“売春”という嘘ストーリーをも簡単に見破る。


だけどそれも全て計算のうち・・。



真実の中に少しだけ“偽物”を混ぜる。


刑事達はその“偽物”を暴く。

追い詰められた相手は観念して、
正直に全てを白状する。

刑事達は・・[やっと正直に話してくれたね]とドヤ顔をする。




だけど・・・・

まさかその“白状”がまた・・
【偽物】だとは思わないだろう。


こっちは最初から“見破られる事”前提で、
【二重】でストーリーを用意していた。



・・・・アミ・・・よく頑張った・・。


刑事達は確実に、「実は・・」とアミが白状した内容を信じているはず。


“捜査は前進した”と手応えを掴んでいるはず。



刑事達がここまでに費やしてくれた時間。
アミが稼いでくれた時間。


「・・・・準備は整ったよ・・・・。」






第3話 完











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