初恋キャンディ〜one-way love〜

いや、そうじゃないんだけどね、なんだろ、この気持ちの正体が分かんなくて…

私は、ぐちゃぐちゃでまとまっていない自分の気持ちを、そのまま素直に話すことにした。

「あの、なんかね…上手く言えないんだけど、頑張って話すから、聞いてくれる…？」

彼が頷いてくれたのを見て、私は言った。

「えっと…私、最近ね、勇翔と話してると、こう、胸の奥がキュッて疼くような感覚になるの…」

「えっ」

「それで、勇翔が好きな子がいて、その子には私の知らない一面見せてるのかな、って考えると、私だけに見せて欲しいのに…って嫌な気持ちになって…」

「え、ちょ、待って」

「さっき勇翔に彼女になって欲しいって言われて、なんていうか、胸がキュンとして、ドキドキして、嬉しくて…」

「ねぇ、向日葵」

「でも、だけどね、勇翔が私じゃない女の子にそういうこと言うのは嫌で、もっと色んな一面、私だけに見せて欲しいなって思って…」

「だから待ってって」

「でも、勇翔ってカッコいいし優しいし、王子様みたいでしょ？それだからきっとモテるよね？私なんかが隣にいても釣り合わないんじゃないかな、とか…」