初恋キャンディ〜one-way love〜
「何今の、可愛すぎ…反則だろ…」

「んぇっ?」

「俺を殺す気…?」

「そ、そんなっ…だ、だけど、事実なんだもん…」

私がそこまで言うと、彼はびっくりしたように一瞬目を見開いて、かと思うとその場に座り込んでしまった。

「あー…待って、ガチで俺死ぬ…」

「ねぇ、ひま…」

「…ん?わっ」

彼はしゃがんだまま、私の手首を掴んで強く引きよせると、途端に腕の中に閉じ込めてしまった。

待って、これはいわゆるバックハグ状態…距離近いし、私、死ぬんですが!?

「あ、あの、ゆう…」

「…キスしていい?」

「…んっ!?」

え、ちょ、何、キス!?!?キスって、あ、あの!?

ブワーって、ものすごいスピードで顔に熱が集中する。

「向日葵が可愛すぎて限界なんだけど…」

「…んぇ」

ほ、他の人なら嫌だけど、勇翔は彼氏な訳だし…いい、よね…

彼氏というワードに反応して、また勝手に胸がキュンと鳴るけど、それでさえ、今は悪くないと思っている自分がいるのがちょっと悔しい。

「い、いい、よ…?」

「は!?!?」

自分で聞いたくせに、その張本人が1番びっくりしてるのはなんでなの!?

「や、え、ガチ?」

「ゆ、勇翔が言ったんじゃん」

「そ、それは確かにそうだけど…は?マジでっ?」

「う、うん…」

「はー…マジか〜…」

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