初恋キャンディ〜one-way love〜

「…い、いいよ…」

「うん、だよな…って、は？！まじで？！」

言い出したのは小鳥遊くんなのになんでそんなに驚くの！？

目の前の彼は、驚いたように私を見ている。

「え、まじでいいの？」

「だ、だって小鳥遊くんなら嫌じゃないし、全然、私で良ければ…」

まぁ、彼にとってはたかだか"フリ"なんだもんね…

分かってるけど、それでも私は、たとえ"フリ"でも、彼女？になれることが嬉しかったりする。

「ま、まじか…ヤバ、ちょっと嬉しすぎるかも…」

そう言って目を反らす彼。

よっぽど告白を断る口実に困ってたんだろうな、って思った。

「じゃあ、その…よ、よろしくお願いします！」

「…が、頑張ります」

お互いに小さく笑い合う。

小鳥遊くんにそんな気持ちがないのは分かってても、これがきっかけでもしかしたら…なんて、そんな風に考えちゃう私はズルいのかな？