腹黒イケメンと20歳の私
ママもパパも、
桜花は可愛いんだから、勉強なんてしなくても生きていけるわ♪
勉強よりお洒落したり、恋したり、友達と旅行したり楽しいことはいくらでもあるのよ♪
なんて呑気なこと言ってるけど、
人生そんなに甘いものじゃない。
それに私は、愛だの友情だのいつくずれおちるか分からないようなものには興味なんてない。
「はぁ、今日から大学3年か、」
第2志望の大学に入学して、もう今日からは折り返し地点だ。
私は、医者になる!て小さい頃からの夢を叶えたくて、必死で勉強してきたけど、
全く箸にも棒にもかからず、第1志望は落ちて、浪人しようとしてた私をママが頑なに阻止した結果、看護師という夢に切り替えたのだ。
ワンピースに着替え、寝癖の付いた髪の毛をとかし、勉強のし過ぎで視力が悪くなったので、眼鏡をかけてカバンを持って1階におりる。
「ママおはよ~」
「あら、桜花今日も早いのね!
今日から3年生でしょ、早いわね~」
「そうだね、」
「桜花~そろそろメイクしたら?
あ!ママがしてあげよっか!髪も巻いてあげる!」
「いいよ、そんな事しなくて、どうせ大学行くだけだし。」
「え~そんなこと言わずに!イケメン君とかいないの??
桜花可愛いんだから、その可愛い顔ちゃんと見せてお洒落したらママの子なんだからモテモテになるのに!」
また、ママのモテ自慢が始まった。
確かに親子なのに私とママは全然タイプが違う。
ママはいわゆる、The陽キャて感じだけど
私はどっからどう見ても、陰キャ中の陰キャ