ふたりぼっちの孤城
椿のお見合い
現在の時刻は午前10時27分。
いくら休日と言えど、いつもだったらとっくに起きて身支度も朝食も済ませている時間だ。
むくりと起きたがったわたしを見て、ベッドサイドの椅子に座り頬杖をついている山吹が楽しそうに微笑んだ。
主人の寝顔を許可なく眺めているなんていい趣味をしている。
「今日はいつにも増してお疲れですね。まだ眠られます?」
「大丈夫よ。・・・ねぇ山吹」
「どうされました?」
「わたしのお見合いが行われるって知ってた?」
「お見合い・・・ですか?」
全く心当たりがないのか山吹がキョトンとした。
夢でも見たんじゃないかと疑いの眼差しを向けられたので、この情報を得た経緯を話す。
「そう。昨日菖蒲さんがあるって言っていたの」
「私は何も聞いていないですが、ちょっと調べてみますね」
「よろしく」
山吹は常に新しい情報を他方から仕入れている。
その情報量は三大財閥に匹敵するほどだと本人が豪語している。
そんな山吹が情報収集を怠るなんて有り得ない。
だから菖蒲さんから聞いた情報はどうせガセネタだろうと鷹を括った。
山吹は一日中調べてくれたらしく、夕食後のまったりタイムにその結果を報告してくれた。
いくら休日と言えど、いつもだったらとっくに起きて身支度も朝食も済ませている時間だ。
むくりと起きたがったわたしを見て、ベッドサイドの椅子に座り頬杖をついている山吹が楽しそうに微笑んだ。
主人の寝顔を許可なく眺めているなんていい趣味をしている。
「今日はいつにも増してお疲れですね。まだ眠られます?」
「大丈夫よ。・・・ねぇ山吹」
「どうされました?」
「わたしのお見合いが行われるって知ってた?」
「お見合い・・・ですか?」
全く心当たりがないのか山吹がキョトンとした。
夢でも見たんじゃないかと疑いの眼差しを向けられたので、この情報を得た経緯を話す。
「そう。昨日菖蒲さんがあるって言っていたの」
「私は何も聞いていないですが、ちょっと調べてみますね」
「よろしく」
山吹は常に新しい情報を他方から仕入れている。
その情報量は三大財閥に匹敵するほどだと本人が豪語している。
そんな山吹が情報収集を怠るなんて有り得ない。
だから菖蒲さんから聞いた情報はどうせガセネタだろうと鷹を括った。
山吹は一日中調べてくれたらしく、夕食後のまったりタイムにその結果を報告してくれた。