ふたりぼっちの孤城
今1番有力なのは、3日とも理沙は用事があって来れない代わりに柊を寄越すつもりが勝手に麻生に弄り回されていた説だ。
藤には麻生が理沙からの伝言だとか言って来させたと考えている。
そして柊には急に変更になったとか言って丸め込んだのだろう。
一見麻生だけが悪いようだが、小細工を止められなかった理沙にも、麻生に騙された藤と柊にも責任がある。
山吹が帰ったらきっちりかっちり処罰を与えてもらおうと思う。
立場で言えば父に仕えている理沙が上だが、きっと山吹なら何とかしてくれる。
アッサムティーの匂いが広がったところで思考を柊に戻した。
まずは1番気になっていたことを聞きたい。
アップルパイを切り分け、柊が席に着いたところでこう切り出した。
「山吹と結構話すの?」
「はい。この前は2人で買い物に行きました!」
「えっ2人で?」
ハキハキと告げる柊とは対照的にわたしは固まった。
「たまたま買い出しのタイミングが被ったのでご一緒させて頂いたんです」
「ふーん?」
(たまたま・・・)
山吹に限ってそんなことはあるだろうか。
わたしが屋敷内で他の人と会わないように色々と調節しているくせに。
藤には麻生が理沙からの伝言だとか言って来させたと考えている。
そして柊には急に変更になったとか言って丸め込んだのだろう。
一見麻生だけが悪いようだが、小細工を止められなかった理沙にも、麻生に騙された藤と柊にも責任がある。
山吹が帰ったらきっちりかっちり処罰を与えてもらおうと思う。
立場で言えば父に仕えている理沙が上だが、きっと山吹なら何とかしてくれる。
アッサムティーの匂いが広がったところで思考を柊に戻した。
まずは1番気になっていたことを聞きたい。
アップルパイを切り分け、柊が席に着いたところでこう切り出した。
「山吹と結構話すの?」
「はい。この前は2人で買い物に行きました!」
「えっ2人で?」
ハキハキと告げる柊とは対照的にわたしは固まった。
「たまたま買い出しのタイミングが被ったのでご一緒させて頂いたんです」
「ふーん?」
(たまたま・・・)
山吹に限ってそんなことはあるだろうか。
わたしが屋敷内で他の人と会わないように色々と調節しているくせに。