先輩の堕とし方。
先輩の堕とし方。

期待と不安を胸に。

少し早く咲いていた桜が葉桜に変わった頃。
小学生の頃から決めていた高校の入学式に、
私はいる。


『普通科、~~~をはじめ280名。
商業科、綾瀬 小雪(あやせ こゆき)をはじめ31名。
以上311名の入学を許可する。』

校長先生の言葉を聴きながら、急に名前を呼ばれたことで思わず返事をしそうになった。

そんなこんなで入学式も無事に終わり、クラス別のHRのため、教室に戻った。

私のクラスは8組。一番端っこの教室だから、日当たりもいい。
名簿1番ということもあり、当然最前列の角席。

最前列なんて慣れてるし、角席は先生に見られにくい。

前に人がいないのは寂しいけど、うちのクラスはほとんどが女子だから、友達なんていくらでも作れるよね。
高校には知り合いも少ないし、高校デビューするチャンスだよ!って、何回も言い聞かせてきたんだもん。
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